プリザーブドフラワー(Preserved flower)とは…
Preserve = 保存する
簡単に言うと、花の水分を保水力の高い水分(グリセリンと水を2:1で割ったもの等)に入れ替えたもの。
それにより、3〜5年間は生花のようなしっとりとした状態が水やり不要で保てるという仕組み。
水を入れ替えるということは…元々含有している水分を抜く必要がある。
その為、まず脱色・脱水液に浸す。
脱色と脱水液は同じなので、「白い花だから脱色不要だ」といってこの工程をスキップできるわけではない。
▼作り方
用意する道具
・透明の密閉容器やタッパー数個
・ハサミ(水切り用)
・キッチンペーパー
・アルミ箔
・ピンセット
必要な材料
・脱水・脱色液or無水エタノール
・着色剤orグリセリン(+着色用インク)
・乾燥剤(シリカゲル)
1. 茎をカット(水切り)する
花から2〜3cmほど残して茎をカットし、30分ほど水に浸し十分な水を吸わせる。
- できるだけ切れ味の良いハサミで斜めにカットする。(切れ味の悪いハサミだと導管をつぶしてしまい吸水がしにくくなる)
- カットはできるだけ水切り(水中で茎をカット)する。(空気の気泡が茎の中に入り水の吸い上げを止める事の予防、切り口の乾燥を防ぐ目的がある)
2. 脱水・脱色液に浸ける(6〜24時間)
- 花がすっぽり入る容器にいれ密閉する。花が浮く場合は上からアルミ箔をかぶせる。
薬局等にある無水エタノールで代用可能。着色しない場合も必ず必要。
3. 着色液に浸ける(12〜24時間)
グリセリン(着色する場合+インク)で代用可能。グリセリン: 水=2:1
花がパリパリで割れやすいので注意する。
花の茎を着色液に浸し、希望の色になるまで様子を見る。
- 万年筆のインクかプリンターのインク等、染料タイプのものでよい
- 直射日光に当たらない場所に置くこと
- 着色液はレンジで35℃くらいに温めておくと花全体に行き渡りやすくなる
※白い花でも、染めない場合は色がクリーム系または茶系になるので漂白したような真っ白さを求める場合は白の着色液で染める必要があります。
(白の着色液ってどうやって作るのかな…。専用液を買うしかない?)
もっとお手軽に作りたい場合…
「1液」で脱色・着色可能な溶液がある。花をこれに浸けて十分に染まったら乾燥するだけ。(花がしっかり染まるまで浸けないと保水不十分になるので注意)
濃い色の花の場合、例えば青から赤などには染まらないので近似色の溶液を使うこと。
4. 乾燥する
溶液からあげた花から水分をキッチンペーパー等でやさしく拭き取る。
自然乾燥でも良いが、少々時間がかかるため花の色素が変化したり劣化しやすくなる。そのため、乾燥剤(シリカゲル)で一気に乾燥したほうがきれいに仕上がる。(ドライヤーは花が割れたり劣化する恐れがあるのでやめたほうが良い)
タッパーなどの密閉容器に花が埋まるくらいの乾燥剤を入れる。
すこしくぼみを作ってそこに花をいれ、すっぽり隠れるように優しく乾燥剤をかける。これで2、3日ほど日陰に置いておけば完成。
乾燥剤は、花用の乾燥剤がおすすめ。
粒子が細かいので花びらの間にも入り込みしっかり吸水してくれる。(乾燥後に粒子を払うのが少々面倒かも…)
参考記事
・プリザーブドフラワーの作り方!自宅でできる簡単アレンジのコツ
・【水切り・水揚げ】切り花が長持ちするコツを改めて知りたい!
ちなみに…
ドライフワラーを作る場合も、シリカゲルに入れて乾燥させると色のくすみが少ない鮮やかなドライフラワーに。